マカオ初コロナクラスター発生!政府対応と観光客受け入れ2021年10月

マカオで9月24日に新型コロナ陽性患者第64例が発見されて以来、2週間の間に12名の陽性が発覚し、2回の全市民PCR検査が行われました。

新型コロナによる観光業の不況により、クローズするお店も後を絶ちません。

 

※情報は2021年10月8日のものです。

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隔離ホテルでクラスター発生

トルコとオランダを訪れ、シンガポール経由でマカオへ戻って来た女性が、隔離ホテルでクラスターを引き起こしました。

本人は無症状でしたが、ホテルのガードマン7人がコロナ陽性となりました。

マカオの新型コロナ感染者数は、ここで71名に増えました。

 

第2回全市民PCR検査実施

クラスター発生を受けて、9月25~28日に2回目の全市民PCR検査が行われました。

マカオは人口密度が1平方キロメートルあたり2万人を超え、マカオ半島においては5万人に達する、世界一の人口過密都市です。

72時間で70万人を検査する一仕事でしたが、第1回目ほどの混乱はなく、スムーズに検査は終了しました。

結果は全員陰性となりました。

 

地元ニュースのインタビューを受けた市民は「1回目の時より段取りがいいです。検査すれば安心するでしょう。不安はありませんよ」と述べていました。

PCR検査は鼻と口腔が選べます。

12歳以下の子どもは基本的に鼻腔検査を受けますが、現場で医師からOKが出れば口腔検査も可能です。

1回目はほとんど鼻腔検査だったため、口腔検査が受けられる検査場に市民が集中しましたが、今回は最初から全ての検査場で口腔検査も受けられました。

 

ロックダウン・行動履歴発表

ガードマンはマカオで生活していたため、彼らの居住エリアはロックダウンされました。

マンションに入ることはできても、出ることができません。

食料は政府から毎日3回差し入れされます。

また、近隣住民は毎日PCR検査を受ける必要があります。

ロックダウンエリアがテープで区切られ、あたりは事故現場のような物々しい雰囲気に包まれました。

 

マカオでは、感染者が何日の何時にどこへ行き、どの店に立ち寄り、どのバスに乗ってどこへ行ったかが全て公表されます。

個人のプライバシーを重んじる日本とは違いますね。

中国ならではの、徹底したゼロコロナ対策です。

 

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公共施設や学校は閉鎖

図書館や博物館、学校などはすぐに休みになりました。

学校は幼稚園から大学まで、1週間の学級閉鎖です。

公園は閉鎖されなかったので、広場や公園には運動する人や子どもたちが多く訪れていました。

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内装業者クラスター発生

学級閉鎖がやっと終わると思われた10月4日、ホテルガードマンと同じバスに乗り、同じ手すりを持っていたとみられる中国在住の内装業者が新型コロナ陽性となりました。

その後、同じ現場で働いていた3人に陽性が発覚し、マカオの新型コロナ患者は75名に増えました。

15分ほど同じバスに乗り、同じ手すりを持っていただけで感染するなんて、とデルタ株の感染力の強さを思い知りました。

 

第3回全市民PCR検査実施

今回は48時間で検査を終わらせたいと政府発表があり、市民はできるだけ早く検査に向かいました。

1回目2回目と同じく、検査場は24時間稼働しており、場所と時間によっては1時間ほど並ぶ場所もありましたが、特に混乱は見られませんでした。

宣言通り、48時間後以降は31か所あった無料検査場が6か所に減らされました。

 

検査の結果、68万人が全て陰性となり、市民は一安心でした。

息子5歳は「また鼻?イヤー」と行きたがらず、現場で嫌がるそぶりを見せるなど、ちょっとぐずりましたが、今回も泣かずに検査を受けることができました。

 

学校は無期限休校

10月4日に復学予定だった各学校は、一旦状況が落ち着くまで休校措置を取ることが決定しました。

政府は会見で、小学校低学年までは受験等に影響がないためオンライン授業は行わないこと、PCR検査が行われる3日間は教師も時間を取れないため、オンライン授業は行わないこと等を発表しました。

教職員にとっても、子を持つ親にとっても、政府がハッキリと方針を示してくれることはありがたかったです。

 

不法就労が発覚

陽性患者の居住区のロックダウン、近隣住民の毎日PCR検査が行われました。

また今回は恒例のコロナ陽性者の行動履歴発表で、第75例目のベトナム人労働者が不法就労をしていたことが明らかになりました。

 

市民の間では、これは氷山の一角ではないのか?彼女がワクチンを受けられたのはなぜ?彼らは全市民PCR検査を受けているの?などの疑問が出ています。

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経済への影響

今回は、中秋節が終わった直後で、中国の連休である国慶節にかかった時期でした。

中国本土は10月1~7日が連休となり、毎年マカオへはたくさんの観光客が訪れます。

今回はコロナ市中感染の影響で国境が封鎖され、旅行客はほとんどいない連休となりました。

 

娯楽施設の営業停止

10月6日より、映画館、劇場、ゲームセンター、ボーリング場、インターネットカフェ、サウナ、マッサージ店、美容院、ジム、カラオケ、バー、夜総会、ディスコなどの娯楽施設が閉鎖されました。

 

大箱クラブCUBIC閉店

10月8日にCity of Dreamsにあるマカオ唯一の大箱クラブ、CUBICの閉店が発表されました。

アメリカの歌手Ne-Yoのショーを見に行ったり、ハロウィンパーティーに遊びに行ったり、私も思い出のある場所なので残念です。

シャンパンがポンポン開く派手なお店だったのですが、長引くコロナ不況に耐えられなかったようです。

 

マカオ入境について

外国人のマカオ観光は、まだ禁止されたままです。

 

現在マカオ市民であっても、外国からマカオへ入境する場合には新型コロナワクチンの接種証明が必要となっているため、今後マカオ観光にはワクチン接種が必須になると考えられます。

※12歳以下はワクチン接種証明不要

 

観光以外の外国人の入境許可には、申請が必要です。

https://www.ssm.gov.mo/faen

 

入境許可の条件は以下の通りです。

 

・マカオ入境前21日間に中国本土などにいる場合:医療や緊急支援など公共の利益になる場合のみ入境許可

 

・マカオ入境前21日間に中国本土などにいない場合:

 

【中国のビザがない場合】

・家族を訪ねる人

・マカオでの就労目的で居留許可が取れている人とその家族

・居留許可を取得した人

・マカオの高等教育機関(大学など)に入学が決まっている人

・重要なビジネスや学術の活動に参加する人

 

【中国のビザがある場合】

・ビザの有効期間内に出入境する人

 

マカオと中国の行き来について

・中国珠海からマカオ入境の場合:7日以内のPCR陰性証明書

・マカオから珠海入境の場合:14日間の強制隔離

 ※医療関係者などは24時間以内のPCR陰性証明書で日帰り可能

・中国本土の空港からマカオ入境:7日以内のPCR陰性証明書

・マカオから中国本土の空港入境:24時間以内のPCR陰性証明書

 

今回の措置で帰宅難民となった越境学生などは、マカオ内の青年宿泊研修センターのような公的施設に一時滞在することとなりました。

 

早く日常が戻ってきますように

490日連続ゼロコロナを達成したマカオは、人口密度の高さからも徹底したコロナ対策を行ってきました。

初めてのクラスターで驚きましたが、3回目の全市民PCR検査も全員陰性で無事完了しましたし、このまま状況が落ち着くのを待つばかりです。

コロナ陽性患者の方の、早い回復を願います。

日本の方も、引き続きご自愛ください。

旅行ができる世界が戻ってくることを願っています。

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